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dazs2005-08-24

音楽/小沢征爾,武満徹
小沢征爾は指揮者、武満徹は作曲家。音楽に対する二人の対談集。中国で幼少期を過ごし、海外で活躍する。そんな彼らは日本らしさを各人が認識しないと海外文化の良し悪しの選別ができないと警告する。
確かに判断の軸を持つことは非常に大事。判断できないというのは情報の前に無力だからね。そんなのやだ。以前、映画ハイフィデリティの台詞「人の価値は人間性でなく好みで決まるのだと、本や音楽のね」が実に面白いと取り上げたけど、こういうことなんだねぇ。判断の軸というのは好みにもろに出るわけだよ。
覚え書き-
日本人であるがゆえに西洋音楽のいかなる伝統もないという欠点を利点に変えるためには、選択をちゃんとしなければいけない/日本にある伝統のよさを見極める力/芸術的な土台と見識があるかないか
(明治以降)自発性とは関わりなく西欧文明を輸入しなければならなかった/内面で成熟しないうちにどんどん外側を学んで-外面は-ある部分は追い越してさえいる/それは本当の内面の充実ではない/

音楽はみんなにとって超一流である必要はない/音楽は個人的なもの/大事なのは音楽と人間がどこでつながるか